クリスチャン・ボルタンスキーさん逝去
大変悲しいニュースが飛び込んできました。
フランスを代表する現代芸術家のクリスチャン・ボルタンスキーさんががんでお亡くなりになられたそうです。
享年76歳、まだまだ作品を拝見したかっただけに大変なショックを受けております。
最初にボルタンスキーさんの作品を拝見したのが大地の芸術祭。
「最後の教室」には大変な衝撃を受けました。関連記事>
その後2019年の「Lifetime」展では大阪の国立国際美術館、東京の国立新美術館の2館で展示を拝見し
幸運にも国立新美術館では、講演会に参加する事ができました。
その時に記録したメモ書き
- 人は一生をかけて胎内の記憶を思い出そうとする
- 宗教には必ず伝説がある
- 作品の儚さが好き
- 宗教は美しい
- そこに何かあるのに何もない展示
- アーティストにできることは待つこと、願うこと
- なにもしないことが好きだけど何もしないのはつまらない
- ショックと混乱
- 知識という扉をひらくための鍵を探している。でも適切な鍵は存在しない。
- 疑問だけを抱えて答えを持っていない
- 物事は全て続いていく
- アートには治癒の力がある
この中で「そこに何かあるのに何もない展示」という言葉が
ものすごくしっくりくるというか、作品を象徴する言葉だなと思います。
気配を感じる作品、とでも言うのでしょうか。
そして「アートには治癒の力がある」という言葉。
本当にその通りだと思います。
私もこれまでに様々なアートに出会い、癒され、勇気づけられてきました。
これからもずっと同じように癒され、勇気づけられていく事を確信しています。
これからの中にボルタンスキーさんがいらっしゃらないのは本当に寂しい限りですが
素晴らしい作品と出会う事ができた私は本当に幸せだなって思います。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
最後に、国立国際美術館での展示から写真を掲載いたします。
以下は国立新美術館での展示
数ある作品の中でも私は「ぼた山」という作品が大好きです。
黒い服がひたすら高く高く積み上がっている作品なのですが
「ここに無数の人がいる? 存在している? でも誰もいないよね?」なんて思ってしまう作品です。
肉体が消えて無くなっても、存在感や気配はもしかしたら消える事なくこの世界の中に存在しているのかもしれないですね。
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